トランプ屋ブログ

Enjoy!マストフォロー練習トランプキャンペーンの応募作です。
本文を以下に掲載します。

お名前：倒福（Twitter ID: @8daofu8）
タイトル：MFTTでコントラクトブリッジ


私自身は、講習会で学んだりサロンと呼ばれる練習会に通ったりして、コントラクトブリッジを楽しんでいます。
　コントラクトブリッジをゲーム仲間に布教するにあたって、マストフォロー練習トランプを使ってプレイしてみましたので、そのときのことをレポートします。

　まずコントラクトブリッジ（以下、ブリッジ）について簡単に説明しますと、４人が２人ずつのペアとなって競い合う、切り札有りのマストフォロートリックテイクです。
　ブリッジというゲームは、ビッド、プレイ、ディフェンスという要素で構成されます。最初にどのスートを切り札にして何トリックを取るかというビッドをして、より高いビッドをしたペアがオフェンス（デクレアラー）、もう片方のペアがディフェンスとして１３トリックのトリックテイクをプレイします。１３トリック終了したところで、ビッドを達成できたか否かによって得点します。

　ブリッジは、競技性が高く、奥が深く、長く続けられるゲームではありますが、その反面、初心者を誘うときのネックとなるのが最初の敷居の高さです。
　ブリッジ自体の基本的なルールはさほど難しくは無く、トリックテイクをプレイしている人ならすんなりと理解できる程度のものです。
　しかし、ビッド（ビディングシステム）については、手札の各スートの枚数や強さを伝えるための取り決めが非常に多く、基本的なことだけでもかなりの量があります。そのため、全くの初心者が始めたその日にブリッジを楽しむというのは、かなり無理があります。

　ブリッジではパートナーと自分とで合わせて８枚以上持っているスートを切り札に指定するのがセオリーで、これを探すのがビッドの醍醐味である反面、難しいところです。そこで、マストフォロー練習トランプを使ってプレイすることを思いつきました。これなら、誰がどのスートを何枚持っているかが一目瞭然です。
　ディストリビューション（各スートの分布）が可視化されるので、パートナーと合わせて８枚あるスートは目視でわかります。後は、手札の強さを数値化して伝え合えればよいので、事前に用意したリファレンスを参照しながらではありますが、初心者でもそれなりのビッドをすることが出来ました。

　また、ビッド後のトリックテイクのプレイ時にもマストフォロー練習トランプの特徴が生かされます。マストフォロー練習トランプの特徴は、リボークが他プレイヤーからも分かることにありますが、プレイ時には特定スートの残り枚数の分布を知ることも可能となります。これは、ドロートランプ（切り札狩り）を何回行えばディフェンス側の切り札が無くなるか、あるいは、どのスートがエスタブリッシュしたか（枯れたか）、ということが見て分かるということにつながります。

　一方、あるスートの強い札を誰が持っているかという点については、従来のトランプと同様に分かりません。そのため、予想や推測を駆使し、リスクをコントロールしてプレイするという楽しみはスポイルされずに残っています。例えばブリッジのプレイテクニックでいうと、フィネスは通常通り使えます。

　初心者を交えてプレイした後に感想を聞いてみたところ、
「このカード（MFTT）とリファレンスがあれば、何とかビッドは可能」
「相手の手札を覗き込みながらのプレイはちょっと疲れるが、相手の持っているスートの枚数を把握した上でのプレイは色々と考える必要があり、難しくも楽しい」
といった声が聞かれました。
　参加してくれたメンバーは、色々な種類のトリックテイクをプレイした経験はあるものの、ブリッジをちゃんとプレイしたことは無いというレベルでしたので、初心者への布教という当初の目的はある程度果たせたのでは無いかと思います。

　ちなみに、今回のプレイで使用したマストフォロー練習トランプは、ブリッジの競技用カードを流用して自作したものです。ご存じのように、トランプのサイズには大きく分けてポーカーサイズとブリッジサイズがあり、トランプ屋さんで販売されているものはポーカーサイズです。ブリッジサイズはその名のとおりコントラクトブリッジ用のカードで、１３枚を初期手札とするブリッジでもプレイしやすいように、横幅をポーカーサイズよりも短くしてあります。
　ブリッジには、リボーク防止のためにスペード＝黒、ハート＝赤、ダイヤ＝オレンジ、クラブ＝緑、と全スートの色を変えた競技用カードがあります。手元にあったこのカードの背面の色がちょうど４種類だったので、これを組み替えてブリッジ用のマストフォロー練習トランプを作りました。（写真参照）